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カワイイがつまっていないブログです。

拝啓クライアント様―。質の高さって何ですか?

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普段はアニメを見てゲフゲフいったり、1人ライブを開催したりして、家で過ごす時間を思う存分堪能している私。生産性からかけ離れている生活を送っているのですが、たまーに文章を書いてお金をもらってdアニメストアとNetflixの月額料を支払っています。

※就職しました~。(2018/04)

お仕事のもらい方は、なんで私に?みたいなありがたいお声がけをいただくこともあれば、自分から営業まがいのことをすることもあるみたいな感じ。仕事獲得のために、DeNA問題で悪の組織と認識されたクラウドソーシングを営業ツールとして使うこともあります。

DeNA騒動以降も相変わらず「人の時間をなんだと思っとるんや。舐めとんな」みたいな安価なお仕事がありふれているところにまだまだ闇は感じますが、探せば面白そうな仕事も転がっているんです。特に私みたいな地方でこういう仕事をしながらフラフラしている人間にとってクラウドソーシングというサービスの存在はありがたいわけです。

クラウドソーシングを使ってどうやって仕事を獲得するかというと、自分のお仕事ジャンルややりたい仕事があるかどうか検索をかけるところから始まります。そして、依頼文面をみて気になれば応募するのですが、この依頼文のある文言に、以前より違和感を感じていました。

  • 本案件では記事の「質の高さ」を求めております。
  • 文字数ではなく「質の高さ」で見ております。
  • 「質の高い」記事を書いてくれた方には報酬アップも!

といった文面が、あらゆるクライアントの依頼文面に散見されるのです。 今回はこの「質の高さ」という文言について感じていることをタラッタラ書いていきます。

 「質の高さ」っていうけど…何を基準に言ってるの?

さて、「質の高い」記事って何?ということを書いていくにあたり、クラウドソーシングの依頼文面をもう少し深掘りしていきます。なお、記事内で紹介している依頼文はクライアントの特定を避けるため多少変化させております。依頼文に違和感は感じますが、別に違法のやりとりをしているわけではなさそうなので。

文字数が多いほうが「質が高い」?

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最低5000字は質の高さを担保するために必要です。 質が高くなるなら文字数に上限はありません。

とあるクライアントの依頼文で見かけました。文字が多ければ多いほど欲しい情報が詰まっていると考えればそうなのかもしれませんね。でも、私は文字数で「質の高さ」は決まらないと思っています。

私も以前メディア運営をちょろっとしていたことがありまして。アドバイザーの方についてもらい、色々教えてもらいながら仕事を進めました。その時に「1記事の文字数は2000字くらいがベスト」と教わったのですが、今となっては、文字数なんて必要な情報によって左右されるんだからわざわざ設定しなくてよくない?と思うのです。

確かに検索上位を狙うSEOの観点からいうと、キーワードを盛りこんで、ある一定の文字量は必要なのかもしれません。検索されなければ記事を読んでもらえないですしね。

ただし最近は、胡散臭いアフィリエイトサイトが検索上位に載ってるGoogle先生で検索する人よりも、信頼できる人がシェアしたものを見る人の方が増えていると思うんです。もしくは信頼できるところの情報をチェックするとか。と考えるとその記事やメディアや記事が、ユーザーから「信頼」されているかどうかが鍵となるのではないでしょうか。

「信頼」にも様々な形があります。記事に関して言えば「読みやすさ」「共感」「面白い」「尊敬」とかかな。とにかく、読んでくれた人にとってプラスの価値観を付与してくれるものが最終的に信頼になると私は思っています。 まあ、文字数も「読みやすさ」という観点から見ると重要な項目にも見えなくはないですが、文字の数が多かろうと少なかろうといいものはいいし、ダメなもんはダメ。内容がユーザーにとって「信頼」できるものであれば、「質の高さ」を追い求めた先に文字数は関係ない!と信じたいのです。

こんなことを考えて仕事をしているので、昔「規定文字量に達してませんが、必要な情報は全て書きました!もし、これでなにか不足している情報があれば教えてください!」と言ってクライアントと連絡が途絶えたこともあります。「ん~とりあえず文字量を稼いでください」みたいなことを言われて、誰が書くかよ。

「質の高い」記事たくさん書いて!ただし1ヶ月休みなし!

本数ボーナス ライターに限らずですが、仕事のできる人は限られた時間の中で求められる仕事、もしくはそれ以上のパフォーマンスをしてくれます。ただし、やはり限度と言うものもあって、質が担保される許容範囲を超えれば、仕事の質はどんどん低下するものです。 さて、質の担保と仕事量の観点からクライアントの依頼で見かけた文言にこんなのあったよシリーズを見ていきましょう。

質の高い記事を書いてくれた人には報酬プラスしちゃうよ~♪

こういう依頼を見るたびに思うんです。 「報酬プラスする質の高さの基準は???」 普通に難しくない?何をもってして「質が高い」と判断されるの?SNSでのシェア数?PV数?具体的に教えて~!!さらにはこんな依頼も。

「質の高い記事を求めてるよ!本数書いてくれたら報酬プラスしちゃうよ!」

いや、だから難しくない?しかも「質の高さ」求めておきながら「本数」も要求しちゃう?日本のブラックな部分がこんなところにも垣間見えてるYO!!あ、でも在宅で月収30万稼げるって書いてある~と思って試しに覗いてみるじゃないですか?

1日5記事×30日=300,000円

不眠不休?1本あたり2000円の記事を1日あたり5本書いて、休みなく30日働いた計算って凄すぎませんか?ワーク・ライフ・バランスって言葉知ってる?

世の中のライターさんがどれくらいのペースで文章を書いているのか、統計も調べた限りではないので存じ上げませんが、「質の高い」「信頼」できる記事を1日に量産できるものなのでしょうか。私には到底無理。

ちなみに私は、2000字程度の記事を書くのにどんなに好きなことでも1日は時間がかかります。むしろそれでも全然足りないくらい。また、キーワードが決まっている記事は書かず企画から練ることが大半なので、ネタ探しも記事制作の時間に含めればおそらく3~4日は最低でもかかっていると思います。時間をかけりゃいいってものでもありませんが、質の高さを求めるのなら、そんな数時間でちゃちゃっと書けるワケないよ!と思うのです。 単価 異常に低い元単価に本数でボーナスつけるという餌をバラまくことでしか特別感を出せないのに、質は求めるって。しかもクライアントの意図にそぐわないものは修正に修正を重ね、差し戻しの嵐なんていう話も聞きます。で、1回きりでサヨナラ、アデュー。ライターは消耗品かっての。

正直、単価安くて仕事請け負ってくれてるライターなんだから「よっしゃ!いっちょ専属ライターとして育ててやっか」くらいの気概のあるクライアントであれば、まだマシだと思うんですけど…。本数ボーナス設定しているところに限って「初心者OK!」とか「未経験でも安心!」とか謳うんですよ。だから私は、本数ボーナスって書いてあるクライアントは、信用してませんし、全てブロックして検索の邪魔にならないようにしています。

求められている「質の高さ」が分からない?クラウドソーシングの抱える課題

f:id:Qris:20171117023339j:plain 文字数や本数では到底はかれないコンテンツにおける「信頼」が「質の高さ」なのではと私は思っています。でもクライアントワークをする以上は、クライアントを納得させないことには届けたいユーザーにコンテンツが届かないわけです。だから、記事制作前に、きちんと掲載されるメディアについて熟知し、自分の言葉で説明できるくらいになっておかないと、メディアと自分の書いた記事が合わないというミスマッチが生まれてしまいます。つまり、事前にメディアの方向性を確認して自分が参画するかどうかをまず確認する作業が必要なんです。

でも多くのクラウドソーシングの依頼ではこれが難しいのです。なぜなら、掲載するメディアが依頼段階で共有されていないから。あっても参考サイトのみのことが多く、そのメディアがどんな人をターゲットにしているのかが全く見えないのです。

さらに言うなら、ターゲット設定がざっくりしすぎているものが多いこと!「女性向け」「ママ向け」「男性向け」といった、果てしなく広い層をターゲットにされても、正直何を届ければいいのかわかんないんです。

石原さとみという絶世の美女と私のような干上がったアラサー女性がいるように、同じ女性というカテゴリの中にもあらゆる層がいるわけです。石原さとみに憧れはしますが、きっと彼女の使っているであろうコスメラインは私の収入では手に届きません。逆に石原さとみは私が特売で買うような化粧水だけの保湿なんて絶対しないでしょう。このように全く違う世界で生きる「女性」が同じ「女性向けメディア」の記事を見て共感できるでしょうか?私はできないと思います。 もし私が、女性向けの記事を書いたらきっと「一人暮らしのアラサー女が家でこっそりすること特集」と題し、

  • ボディーソープを陰○で泡立てて思いのほかふわふわになって驚く
  • めっちゃ黄色いお○っこが出てくると膀胱を褒め称えてる
  • 漏れもせずギリギリまで耐え抜いたナプキンも褒め称える
  • 安心するからといってすぐズボンの中に手を突っ込む

という企画が上がることになりますが、例えばこれを復活を遂げたMERYに持ち込んだとして受け入れられるかと言われれば、きっとNOでしょう。

このように、きちんとクライアントであるメディアが求めているものを理解して共感できていないと、ライターの仕事は成り立たないし、メディア側としても期待するような「質の高い」記事は上がってきません。それなのに、掲載メディアの共有がないし、応募しないと詳しい話も聞かせてもらえないんです。

クライアントが依頼文にメディアの情報を掲載しないのには事情があるのでしょう。でもこれってクライアントにとってもライターにとってもデメリットしかないと思うんです。

クライアントだって仕事の合間をぬって応募してきたライターと調整をしているはず。中には「応募してきて連絡とってみたけど正直話にならない」というライターもいるでしょう。これがメディアのURLを掲載して、細かいターゲット層まで依頼時点で共有できていればある程度募集時点でふるいにかけられると思うのです。

ライター側からしても、「面白そう」と思って応募したら、正直全然興味がわかない仕事だったということも起こりえるんです。しかもそういうクライアントに限って、まだ応募しただけなのに「じゃあこれ書いて」って投げてくることもありますしね。

メディアの情報が依頼時点で共有されているだけで、自分に向いているのか向いていないのか判断できるので、無駄な応募をしなくて済むのです。 つまり、クライアント・ライター双方に、無駄な依頼の工数が発生しているといえます。

そろそろこんな無駄なこと辞めませんか?きちんと依頼内容を理解し合える相手と仕事したくありませんか?

「質の高い」コンテンツをつくるために必要なものとは?

打ち合わせ ライターにとってもクライアントにとっても「質の高い」記事は、ユーザーに「信頼」される記事だと思います。じゃあその「質の高い」記事を生み出すためにはなにが必要か。

私は、きちんとメディアの方向性への「共感を示してくれる同士」が必要だと思っています。

「共感」は「熱量」にもつながってきます。正直最初は予算のとれないメディアがほとんどでしょう。でも共感し熱量をもって取り組めるメディアだったら、多少最初は報酬が低くても長く続くもんなんです。そして熱量のこもった記事は、少なくても必ず誰かに「届く」=「信頼」=「質の高い」ものです。

私もライターとして、その「同士」になれるメディアさんとだけお付き合いしたいと思っています。方向性の共有がうまくいっていることが、最終的にクライアントとユーザーのためにもなると思っているから。実際に今お付き合いしているクライアントはすべて、事前に詳しくしつこくお話を聞いて共感したところだけです。

まだまだ実力もないのにこんな偉そうなブログ書いてるのバレたら恥ずかしいな~。「実力つけてから言えや!」って言われかねないな~。

頭でっかちに長々と書きましたが、クラウドソーシングにはまだまだ事前の情報共有が圧倒的に不足しているクライアントが多いのも事実です。せっかく地方でも仕事の可能性が広がるサービスやってるんだから、クライアントにもライターにもメリットになるやり方を見出してほしいなあ。